2011年7月27日水曜日

アルナーチャラの追憶

ふと、思いだしたことを・・・



二年前、2009年の2月、南インドのティルヴァンナマライという町を訪れた。
その町にはシヴァ神そのものとされるアルナーチャラという山がある。


アルナーチャラ山


ふもとには南インドの聖者、ラマナ・マハリシが生涯をおくったというアシュラムがある。


ラマナ・マハリシ


そこに引き寄せられてこの地にきた。

町は南インド最大の都市チェンナイから南西に200kmのところにある田舎町だ。

それにも関らずヒンドゥー教の巡礼者やインド人観光客が絶えないのは、それほどアルナーチャラ山がヒンドゥー教徒に篤く信仰されてきたのだろう。

アルナーチャラで特に象徴的なのは満月の夜に行われるギリプラダクシナ。

ギリとは丘、プラダクシナとは聖なる対象を右回りに回ること。

つまり、アルナーチャラを右回りに回る巡礼。

満月の夜には、そのギリプラダクシナをするためにインド各地から沢山の巡礼者がやってきて、朝から晩までアルナーチャラの周りを回り続ける。

もちろん、満月の夜でなくても、アルナーチャラの信者は回るし、外国の信者の中にもしょっちゅう回っている人もいる。

もちろん、おれもまわった。


満月の夜じゃない日も現地で出会った日本人と一緒に何度か回ったけど、満月の日は特別だった。

満月の夜は、一人で回ろうと思い、サンダルを脱いで、裸足でただひたすら歩こうとおもった。

家族連れの巡礼者やオレンジの僧衣をまとったサドゥーなどがそれぞれただ歩く。

厳粛な顔をしてる人、楽しそうにしてる人、途中の出店で休憩してる人。

周りはお祭り騒ぎでがやがやしてるというのに静寂があたりを包んでる感覚。

ざわざわしてるのに静かで、自分の思考が通り過ぎるのをひとつひとつ吟味していて、足に出来たまめの痛みはどこか遠い。

最後の方は不思議な至福に包まれて涙まであふれてくる。

達成感とも違う感動。

この体験は初めてじゃない気がした。

けど、思い出せなかった。



そんなことを今日思い出した。

懐かしい感じがするけど、あの体験は今も生きてる。

あのとき、なぜ、あの場所であの体験をしたのか、

それはわからないけど

やはり、ラマナ・マハリシと満月とアルナーチャラが関係してるのだろうか・・・








たけし

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